NV-SB1000W修理 第2回〜電源基盤コンデンサ交換
2008.11.9
1, 前回の確認
今回の内容から、映像回路かヘッドで間違いないと思います。
ヘッドはNV-FS900の時同様、藤商さんに確認する事にします。
最後にこう書きました。ヘッドですが、藤商さんに確認した所、
「SB1000Wのヘッドはありません」
との事でした……。て事は、画像が乱れる原因がヘッドの寿命と確定したらその時点で終了です。
2, 電源基盤の整備
NV-FS900もNV-BX25もNV-BS30Sも電源のコンデンサがおかしくなりましたから、この機種も、そうじゃないかなという事で電源を見てみることに。
品番 | 品名 | 単価(円) | 状況 |
VEP01592B | デンゲンキバン | 4150 | 在庫なし |
いつもの電器屋さんに確認してもらいましたが、メーカー在庫は切れているとの事です。切れていると言う事はその部分は沢山交換された=弱点という事です。な訳で対策しないとですね。とりあえず、悪そうなコンデンサを片っ端から交換する事にします。

電源を開放します。電源は単独で開放できるので、その点は便利ですね。
ケーブルを外した所ですが、いつものように白い側が繋がってた方をマジックでチェックしておきます。

しかし、ココからが大変でした。下の蓋は簡単に取れましたが、上の蓋がどうしても取れない。10分〜15分程悩んだ後、もしやと思い、写真の様に電源の表示シールを半分程剥がし、上蓋を写真の左方向に向かってずらすと……、
取れた
しかし、ケースから基盤を取り出す事は出来そうに無いので、蓋だけ取った状態で作業する事にしました。

とりあえず、C6, C8, C24だけ外した状態で写真UPです。C24(外したコンデンサの一番左のものです)が噴いています。写真だと分かりにくいですが、よく見ると、足が片方黒く見えるかと思います。文字通り、噴いた電解液で腐食されて黒くなっているんです。

全部外した状態。逆さまに立ててあるのが噴いていたもの。大きい方(C18:1800μF/16V)は底面が電解液でヌレヌレになっています。

新しいものを買ってきました。詳細を表に示しました。
No | 容量(μF) | 電圧(V) | 新コンデンサの詳細 | 備考 |
C5 | 56 | 50 | 今回は交換せず | (1次側)発注しました |
C6 | 120 | 250 | 今回は交換せず | (1次側)メーカーに発注するしかない??? |
C8 | 100 | 35 | ニチコンPW(M):低ESR品 | (1次側)50V品を購入 |
C16 | 1200 | 10 | 日本ケミコンKZE:超低ESR品 | 16V品を購入 |
C17 | 330 | 6.3 | 日本ケミコンKZH:超低ESR、長寿命品 | 25V品を購入 |
C18 | 1800 | 16 | ニチコンHZ(M):超低ESR品 | |
C19 | 56 | 50 | 今回は交換せず | 発注しました |
C20 | 220 | 10 | 日本ケミコンKZH:超低ESR、長寿命品 | 16V品を購入 |
C21 | 220 | 10 | 日本ケミコンKZH:超低ESR、長寿命品 | 16V品を購入 |
C22 | 330 | 16 | 日本ケミコンKZH:超低ESR、長寿命品 | 25V品を購入 |
C24 | 100 | 10 | 東信工業UTWRZ:低ESR | |
C25 | 22 | 25 | ニチコンPW(M):低ESR | (1次側)50V品を購入 |
スイッチング電源の平滑コンデンサには高周波平滑のため必ず低ESRコンデンサを使用しなければならないという記事を以前読んだので、今回はコンデンサメーカーを揃える事は出来ませんでしたが、兎に角低ESRで揃えました(特に2次側)。
以前、NV-BX25-1号機の修理では、その記事を読む前だったので、標準品をつかってやってしまいましたが、爆発、とまでは行ってませんが、画面上方のノイズが出ています。これは今にして思えば低ESR品を使ってなかったからかもしれません。その辺の検証も後でやって見ますが、兎に角今回は低ESRで揃えました。容量も完璧です。
今回購入できなかった56μF50Vのコンデンサはネット通販でまとめて発注(日本ケミコンKZEシリーズ超低ESR品)しましたので、次回交換してみます。

早速取り付けました。今迄ラジオペンチを持っていなかったので、コンデンサの足をあらかじめ(古いコンデンサと同じ様に)曲げてとかやってなかった、又は素手でやってたので非常に時間がかかったりしていたのですが、今回はラジオペンチを購入してやったので直ぐに出来ました。
ラジオペンチで足をきちんと曲げて付けてあげないと、足に無理な力が加わりそこから空気が入り電解液が酸化したりして寿命が短くなったりするそうです。

足の余分な部分を切り取った後、上から撮影しました。
古いコンデンサ、特に目視で噴いていたと分かるC18とC24が一掃された事で、これでとりあえず安心できそうです。あとは56μFの待つのみです。120μ250Vのは標準品かもしれません。こちらは部品を取りに行くついでに発注掛けるかも。
3, テストラン
とりあえず、電源を入れてみました。
キュン、キ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン
_, ._
(;゚ Д゚) …!?
なんかヤバイ音出してるんですが……、超音波っていうか、こんな音出ていましたっけ……?
とりあえず、蓋を外してコンデンサ見ながらやっていますが、膨張したり爆発したり、極端に熱くなったりって事はないので、容量や極性を間違えて付けたって事は無さそうですが……。
しばらく運用(エージング)してみる事にします。
画像?変わりませんでした。電源が原因ではないようですね。
第1回に戻る 第3回に進む戻る