NV-BS30S修理 第2回〜NV-BS30S全バラ

2005.10.1

1, 顔のギヤが・・・

初挑戦となったメカの整備ですが、まずはバラさないと話になりません。
この機体は、前面窓が上がったり下がったりとユニークな造りとなっていますが、その窓が、
手で上から軽く押さえるだけで滑る様な感じで勝手に降りてくる。
昔うちにあった同一機体で、こんなに簡単に降りて来たっけ? と思いました。

一つずつばらしていきます。



前回示した時と同様、埃塗れになっています。この埃は拭いておく事にします。一体どんな環境にこのデッキを置いておいたのか、と思います。

写真に在るように、ギヤが付いているので、とりあえずこれをまわしてみて何処の位相がずれてるのかそれとも割れてるのかなと思って調べてみました。
か、欠けてるよ・・・



ここの部分で空回り状態になっちゃって勝手に降りてくるって事なんですね・・・。

2, カセコン動作不良の犯人は!?

顔のギヤがおかしくたって、多分このビデオデッキが動かなくなった主原因ではないでしょう。ここから全バラしていきます。
NV-BS30Sは(前の機種のBX25ファミリーも)メカ部分を取り出すには裸にしないといけません。それが非常に面倒な為、メンテナンス性はそんなに良くないと思います。



松下バブルデッキに採用されているITメカ : インテリジェントターボメカ(通称Gメカ)です。非常に複雑な作りかつ頑丈ですね。これは底板を外すだけで見ることが出来ます。

カセコンも基盤も全て外さないといけません。そこで、このようにケーブルが何処を通ってるか写真を撮っておくと分からなくなるという事がないのでお勧めです。
しかし、カセコンを外す為に、カセコンの上を這っているフレキシケーブルまで外さなければいけないとは・・・orz



どの部品もいちいち埃で汚れているので綿棒でふき取りながらばらしていきます。下の写真は、カセコンを開放した時に撮りました。バラし方を間違えてカセコン全バラ状態になってしまったのでこれは直しておきました。



メカを分離する前に、正常なメカ(NV-SX10の1号機)と比べる事にしました。



左がNV-SX10の1号機、右がNV-BS30Sです。

下の写真は、正常に動作しているNV-SX10の1号機のメカ部分です。決して他所のサイトからパクって来たり、使いまわししてるわけではありません(笑)。このメカのアーム(赤い○をつけた部分)の位置をNV-SX10とNV-BS30Sで合わせるために、調整をしました。



にがさんのHPに示してある方法で試してみました。下の写真のように、黄色い丸で囲んである所を矢印方向に押し、それからプーリーを左右にまわして、NV-SX10とNV-BS30Sのアームの位置を合わせました。



すると・・・・・。

NV-SX10のSSブレーキアームは上がってるのに
NV-BS30SのSSブレーキアームは下りている


因みにSSブレーキアームとは、



コレ。

これで、ギヤの位相がずれている事が分かりました。たしかにNV-BS30Sのプーリーは良く空回りしています。何処かに無理な力が掛かって、メカの破損を防ぐ為にクラッチが効いて滑っているのでしょう。

ってな訳で、何処のギヤが悪いのか、一つ一つ外しながら検証しました。





ここまでばらした時点で犯人が分かりました(写真は表から見たものと裏から見たものですね)。





そう、犯人はあなたです。

位相ずれどころかギヤが欠けていました・・・。ってなわけで顔のギヤとあわせて注文しに行きました(プーリーを止めてるワッシャーも何処かへ飛ばしてしまったので一緒に注文しました・・・)。

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