RC-X55修理 第3回

2006.4.30

1, アイドラ部分との格闘

部品が届きましたので早速買いに行きました。とは言っても前回書いたように、正規品はもう無いので、水道用のパッキンで代用です。同じゴムだから何とかなるでしょう。数も丁度2つあります。

で、届いたのがコレ。



ゴム部品のサイズの測り方を知らなかったので、店員さんに現物を渡して注文という形を取りました。
アイドラに使われていたゴム : 外径16 内径11 厚さ2
届いたもの : 外径15 内径 11 厚さ2
単位はいずれもmm(ミリメートル)。外径が1mm足りないのが気になりますが半径に直すと0.5mm。この差が影響しない事を祈ります。

早速装着しました。それがこの写真。



てな訳で本体を再分解しました。



サクサクッとカセット部分まで行き、そしてアイドラをこの写真のように元通りに装着しました。見た目は完璧。さあテストします。
下に6本足が生えてますが、これが録音、再生、早送り等に対応しています。左から2番目が再生ボタンなので、コレを押して後ろのモーターを手で回します(写真では、もう押されていますね)。

表面 : オッケー
裏面 : す、滑る……orz

やはり、0.5mmの差は大きかったということか……。
表面Ok、裏面ダメということは、再生を押した時、ヘッドが上に上ってきてアイドラが表面では右側のアイドラが左に移動してきて、裏面では左側のアイドラが右に移動してきてそれぞれキャプスタンからの駆動力をリールに伝えますが、その圧力が微妙に違うって事でしょうね。

今回買ったパッキンが一番サイズが近いと聞いたのでもうダメポ……と思いましたが、もしかしたら店を変えたら外径16のを扱ってるかもしれない、と思い、買い物に出ました。

2, ちょっとした工夫で

で、買いに行ったのは古淵のDOIT。ココには有るのかな?と思い、探すのが面倒だったので店員捕まえて外径15のやつの袋を見せて、
「これの外径16のやつを下さい。内径と厚さは同じで」
と言いました。暫くして店員が戻ってくると、持って来たのは外径と厚さは同じでしたが、内径が1…12
これではガボガボになってしまう上に、外径-内径の差が同じ4。圧力で押し付けられた時プーリーの内側に入り込んでしまい結局滑ってしまうではないか?と思いました。しかし、これ以外選択肢は無さそうなので渋々買って行きました。

そしてアイドラに装着してみると、やはりガボガボ。試しに同じ様にカセット部に装着してテストするもやはり裏面は滑った。もはやこれまで?

と、そう思った時、床にコードを束ねる針金が落ちていました。これは中が断線していてコードを束ねるのにはもう使えないものでした。
コレが使えるのではないか?
と思いました。コレを中にかませることによって内径が1mm増えガボガボになったのをピチッとはまる様に出来れば。とそう思い、余分な所を切ってみました。



上が元ので、下が切った後のものです。幅はアイドラに合わせて2mm以内(目測)にしました。よじれている所はNOVAでノバース。そうやって丁寧に伸ばし、そして鋏でチョキチョキと切って作りました。
それを噛ませて外径16、内径12、幅2のパッキンを装着させました。



左側が上記のやり方で装着したもの、そして右側が比較の為、割れてしまった純正のゴムを付けてみたもの。こうやって見ると大体厚さは同じに見えます。ガボガボもしません。これなら大丈夫でしょう。

ってな訳でカセット部に装着して手でモーターを回してみるとバッチリ駆動力が伝わっています。コレは行けるかも、いや、行ける。しかし、表面はある程度まわすと勝手に裏面に切り替わってしまいます。これが良く分からない。手で回しているからかな、と思い、電源を繋いで見ました。

駆動力はバッチリ伝わるものの表面はある程度回ると落ち裏面に切り替わるる、という現象は変わりませんでした。
なんでこういう事になるのか分からず、とりあえず、ゴムがちゃんと掛かっているかどうかとか、回転が固くないかとか確認しましたが異常なし。もうダメモトでテープを仮装着してテストする事にしました。



写真はテストランの様子。完璧に回っています。いつまでも回り続けます。って事は、きっとテープが無い状態で表面をまわすと裏面に切り替わってしまうという仕様なのでしょう。

てな訳で復活!!

元に戻していきます。以外にウーハーにねじが沢山使われたようで、組み終わった後に余ったねじは半分にまで減りました。コレを0にするには同じのをもう一台入手して一つ一つ確認する必要があるでしょう。

丁寧に扱ったつもりでしたが、やはり何処か無理に力が掛かっていたのでしょう。ボリュームに繋がってた線が切れてしまいました。この状態でボリュームを操作してもきちんと音量が上下するので、この線はリモコンで音量調整した時にボリュームを操作する為のモーターへ繋がるものでしょう。でもリモコンは手元に無いのでどっちをどっちに繋げるかは分かりません。またボリュームのガリを取る事は出来ませんでした。この為、進捗は95%で暫定終了ということにします。



H/Oに行った時にはこの機種のリモコンがあるかどうかのチェックを行おうと思います。また、接点復活材を買う機会があるかと思いますので手に入れたらボリューム内にシュッとかけてあげてガリを取れるか試そうかと思います。その2点をクリアした時に進捗100%、完全完了になるでしょう。

エピローグに進む 第2回に戻る 戻る