番外編 HD-N7720修理

2019.6.09

1, はじめに

AV機器修理の話、忘れている訳ではありませんが、ちょっと優先順位が下がっているのでまるっきり手付かずの状態になっています。そんな中、ドライヤーが故障したので直す事にしました。
AV機器を失敗しながらも直していたという経験があったからこそ出来る事なんですね。
ってな訳でAV機器ではありませんが番外編として修理記事スタートです。

2, 症状

使っていたのはこんなドライヤー。
HITACHI製のHD-N7720。まあ普通のドライヤーです。ヨドバシカメラで7,000円位で買った記憶があります。
フィルターに埃が溜まって風の出が悪くなる(風が弱くなりその分熱くなる)、それを取り除きながら使っていました。フィルターは取り外し可能でその分掃除しやすいです。フィルター丸洗い可



取っ手を持ってドライヤーを掛けますが、付け根の部分のケーブルが熱くなるといった良くある話ですね。



まさに赤丸で囲ったこの部分。ここが少し前から熱くなり始め、とうとう、電気が通ったり通らなかったりする様になり、風が出たりとまったりになって使い物にならなくなってきました。まあ断線とすぐに解りますね。

しかし、他に問題が無いのにたった数百円(推定)のケーブルが切れただけで新しいのを買うなどナンセンス! そんな事したら今迄修理に失敗したAV機器達に会わす顔が無いですね。
ノーベル賞を取ったワンガリ・マータイさん(1940-2011)だって言ってたじゃないですか「MOTTAINAI」って。ケニアの方が日本語で「 勿体ない」と言ってるのにその元の日本人がたかが断線で捨てていたら彼女はどう思うでしょうか?

と、いうわけで修理開始!

3, 分解

いきなり開けます。まあAV機器に比べれば非常に単純な作りになっているので別に苦労する事はありません。



やる事は、赤丸の部分を取り外してケーブルを詰めて繋ぎ直す事です。



ハンダを外す為にゴムの被覆を外した状態です。この時赤の丸で囲んだ部分の事を忘れない様にしておきましょう。



ガードと言えば良いのでしょうか。この部分を外します。当然ですがこの部分は再利用しますがその手前がロックタイで止めてあるのでそれは切ります。


そしてそれを取り外した後ケーブルを詰めます。この時は20cm弱位切りました。そしてその後どこら辺で切れてるのか探る為に引っ張ってみると、見ての通りになりました。
切れてるだけで無く黒っぽくなっていて銅線が酸化されている事も分かります。まあおそらく以下の様な感じなんでしょう。
断線しかかる→導電部分が減り、抵抗が上がる為熱を持つ→酸化する→導電性が悪くなりより熱を持つ→酸化進む→断線
温度が上がると反応速度が上がるのは高校で習ったよね?

4, 組み立て



後はケーブルの被覆を剥いて、今迄と逆順でやっていけば良いだけです。ガード(仮)を付けて手前をロックタイで固定します。



その後ハンダ付けしますが注意点は2点。

○ この写真で示した矢印の向きでケーブルを半田付けする事。要は外す前と同じ向きで付ける事です。
○ 前に赤丸の部分、忘れない様にしましょうといった線をきちんと付ける事。

です。たったこれだけ、簡単でしょ? ハンダの熱をかけ過ぎて素子が死んだりとかコンデンサが! なんてことは考えないで良いだけ楽でしょ。



あとは被覆のゴムを付けて本体の中に押し込むだけです。
実はミスをしていましたが、気付いたのは全て終わってから……。簡単だからって甘く見てはいけませんね。



はい、その後スイッチの位置など合わせて元通りに外装を付ければ終了です。お疲れ様でした。写真は今回使った道具と出たゴミ全て合わせて写真に収めた物です。

5, ミスの内容

上で、「実はミスをしていましたが」と言いましたが、何処が? と思った方も居るかも知れませんし、気付いた方も居るかも知れません。
そこでネタばらしです。


ガード(仮)の取り付け向きを逆にしてしまったんですね……。まあ少しフックに引っかけにくくはなりますが、運用上は支障ないので次にまた同じ修理する事があれば、その時に修正する事にします。

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